というツイートを先日しました。
このツイートは平面計画の手順の参考になればと思いツイートしました。
では詳しく解説していこうと思います。
1. エントランスホール
配置計画を検討終了後
利用者・管理者のアプローチが決まっていることを大前提に話を進めます。
利用者アプローチよりエントランスホールが決定しますね。
基本的には建物の中央に仮に配置します。
その理由は
- エントランスホールより各ゾーン、要求室への動線が最低限でいい
- 建物の構成がわかりやすい
- そもそも計画しやすい(建物の端にエントランスを計画してエスキスするとわかります)
よく『計画の要点』で聞かれる部分なので同時に覚えておきましょう。
2. 管理ゾーン
管理者のアプローチも決まっているので管理ゾーンの位置が決定。
エントランスに面した位置に受付機能のある事務室(条件や建物用途により異なる場合あり)をもうけれるよう計画します。
3. 2、3階に上がるコア
順序は
①利用者コア・ホール
②管理コア
まずエントランスに近い位置に利用者コアを配置していきます。

コアが建物に入ってわかる位置にないとどこから上に上がるんだろうって利用者は思っちゃうよ。
利用者コアとセットでホールの位置も決定。
各階ホールは同じ位置なるのが基本的な考え方。
管理コアを続いて配置します。
2つのコアはバランスよく配置するのがコツ
どちらかに偏ると
①2方向避難ができなくなる→法規上アウト
②①の理由により屋外階段の設置→建蔽率オーバーの可能性
③一部長い廊下発生→利用者にとってわかりにくくなる。
④うまく要求室を配置できなくなる→要求室の欠落や著しく小さくなる可能性
こんな現象に陥ると思います。

特に1/400の時に気づいてしまうと平面プランをエンドレスで考えてしまいエスキス地獄に突入!!注意ね。
4. 2つのコアを結ぶ廊下
利用者コアと管理コアを廊下で結ぶ。その時廊下はまっすぐが基本。
まっすぐな廊下を計画することで
- 2方向避難しやすくなる
- 廊下の面積が最小限でOK
- 利用者にとってとてもわかりやすい。
といった利点があります。
ここまでで利用者・管理のゾーニング、主たる動線計画が仮決定した状態。

あくまで仮決定ね!!
5. 大空間や屋上庭園
課題条件や要求室の特記事項などから大空間、屋上庭園の配置をします。
大空間や屋上庭園の条件
条件次第では、大空間や屋上庭園など大きなものを決めると利用者コアもしくは管理コアと位置被りが発生する場合があります。
この時コアを動かすことになりますが、ここで空間構成が崩される場合があります。

せっかくここまで順調にできたのに、コアを動かしたことで
- 廊下ぐちゃぐちゃ
- ホール形状がいびつ
- エンドレスエスキス地獄突入
ってなっちゃうよ。私は少なくともここでいつもこうなっていた。
コアを動かす場合のテクニック3点
- 2つのコアを平行して移動
- 管理コアを利用者コア軸に移動
- コア配置を反転
ここではテクニック3点の詳細はTwitterで呟いたURL貼っておきますので参考にしてください。
https://twitter.com/noro_alligator/status/1177563258829471746?s=20
https://twitter.com/noro_alligator/status/1179135925932019712?s=20
1 2つのコアを平行に移動
2 管理コアを利用者コア軸に移動
3 コア配置を反転
どれを選択すれば?
基本は簡単な1を選択する。簡単だから。1でダメなら2を。
どちらの場合もコアを動かした後、同時に管理ゾーンの位置が変更することに注意。
3を選択する場合アプローチ計画まで変更できるのか検討する必要があるので要注意です。管理ゾーンの位置がまるで逆方向になってしまうから。
続いて、2つのコアをまっすぐな廊下で結びましょう。
逆にいうとまっすぐな廊下で結べない位置にコアの移動は危険です。
これでざっくり空間構成が出来上がります。
まとめ
①エントランスホール
②管理ゾーン
③2、3階に上がるコア
④2つのコアを結ぶ廊下
ここまでの手順は基本中の基本。
人の動き順に①〜④がなっています。
建物は利用者のためにあるものなので利用者→管理の順で交互に決めていく。
問題は⑤大空間や屋上庭園の配置時に①〜④で決めていたことが成立しない場合
コアの移動をすることで空間構成が崩れてしまうのを回避しよう。
回避法は
・コアの移動のテクニック3点
・移動後も2つのコアをまっすぐ廊下でつなぐこと
今回は平面計画の手順をメインにまとめてみました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。