おはようございます、こんにちは、ごんばんわノロアリです。

今回は製図特訓エスキス編1の中の問題1−5について解説していきますね。
下記のブログが製図特訓エスキス編1です。
問題用紙は下記です。
まずは下記の問題用紙を読んだ上で、問題にお答えいただいています。
問題1−5
解答
準備作業
問題1ー4で必要なウツワから1フロア分の面積=建築面積を算出しましたよね。
平面のゾーニングプランを考える上で最初に行うのが、1フロア分の面積出し。
今回は必要なウツワから均等に面積を出します。
それが1190m2程度(上限側)です。
さらそれを6コマで割ります。そうすると一コマ約200ぐらい。
ちなみに6コマに分けたのは目安程度です。

大切なのは、どの位置に何があるかです。そしてそこへ至る動線は適切か?だよ。
ここではゾーニング、動線計画が設計条件に適したものにするための作業です。
平面的にどの位置に何のゾーンがあってそこに至る動線は適切かを確認していきます。
1)エントランスホール、管理ゾーン、コアのプロット
順番は以下の通り
①アプローチよりエントランスホールを決め
②管理ゾーンの位置決め
③利用者コアの位置決め
④管理コアの位置決め
①アプローチよりエントランスホールを決め
配置計画より南側の道路からのアプローチ
エントランスの位置は基本、建物中央に
建物中央だと、
各部門への距離が短くなる=動線が短くなる
プランニングが簡単
だからです。
②管理ゾーンの位置決め
今回は管理ゾーン約100m2程度にコアに廊下、その他倉庫など含めて多めに200m2程度。
ちなみに管理ゾーンが一番廊下係数が高いはずです。
それは小さい部屋の集まりで廊下もそこそこな割合であるからです。
③利用者コアの位置決め
利用者コアの位置は
利用者が建物に入ってすぐわかりやすいところかつ管理上都合の良い場所(見える)に設置するのがセオリーです。
迷ったらとりあえず入り口付近へ
④管理コアの位置決め
管理コアの位置は
利用者コアからまっすぐ廊下で結べる位置に設置します。
ここまで1階をやりましたが
次は上の階です。
2)2、3階のコア、ホールをプロット
順番は以下の通り
①1階で決めたコアの位置をそのまま2階、3階にプロット
②1階で決めたエントランスホールの上部にホールを
③利用者コアと管理コアをまっすぐ廊下で結ぶ
※①と②の順序はどちらでも構いません。
①1階で決めたコアの位置をそのまま2階、3階にプロット
コアは斜めになったりしないので1階の位置と同じ場所に。
②1階で決めたエントランスホールの上部にホールを
ホールはどのフロアも基本は同位置に配置します。
各階同じ構成にした方が
利用者はわかりやすい
プランニングも楽
だからです。
③利用者コアと管理コアをまっすぐ廊下で結ぶ
廊下はまっすぐ
これができない人は動線の減点のみならず
ゾーニング
要求室
避難経路
などの減点も付随します。
①〜③から見えてくるもの
ここまでで
利用者ゾーンと管理ゾーンの位置関係
ヨコ動線・タテ動線の位置関係
が見えてくるはずです。
ゾーニングと動線の骨格が完成です。
ここまではそんなに難しくないはずです。
難しく感じた方は、
もう先のことまで考えてませんか?
既に各要求室の大きさ含めて計画してませんか?
グリッドを既に設定してませんか?
とりあえずそれらは無視しましょう。
3)利用者ゾーン内のゾーニング・動線計画
ここからが各ゾーンの配置とそれらに対しての動線について考えていきます。
どこから考えるのか?

基本は設計条件より、位置が決定しているところから進めていく。
決まってないことからやると時間がかかりすぎます。
ということで
①設置階指定のある多目的ホールのある集会部門から考えます。
集会部門の面積、約400m2ということを踏まえて
タテ配置、ヨコ配置のパターンがあります。並べてみてどっちがいいか?
集会部門は2層分なので2階を含めて判断していきます。
2階書いて集会部門以外の部分=床のある部分は以下の通りに
集会部門をタテ配置にすると、整形に
ヨコ配置にすると、L字型に
どちらが簡単になりそうか?
どちらが自由度が高いか?
整形の方が簡単です。
コアを動かさないといけなくなった場合も自由度が高いです。
L字型は重複距離が長くなる傾向があります。
なので集会部門はタテ配置にします。
続いては設計条件で位置の決まっている部門はないので、下の階から進めましょう。
1階は終わったので、2階。
②2階に教育部門を配置
先程、集会部門を配置したので
余った位置に配置すればいいだけです。
最後に
③図書館部門のプロット
その前に注意点。
- 搬入動線あり
- 3階には屋根あり
1 .搬入動線について
図書館部門は管理コアに接することで搬入動線が確保できます。
管理コアを含めて考えていきましょう。
2 .屋根ありについて
問題1ー4で断面バランスを見た時、300m2ぐらいの屋根が必要なことがわかりました。
規模的に大きい。
ここでまず注目する部分は300m2という規模。同一規模である多目的ホール上部に配置するのがセオリー
何故か
- コアは動かさなくて大丈夫。
- 上下階で同じ構成で平面プランができる。
ということで多目的ホール上部を屋根とします。
ここでも屋根以外を整形にしたい。
しかし、集会部門400m2に対して屋根は300m2
このままだとL字型になりそうなので
- 屋根を400m2にして図書館部門をギリギリで納めるか
- 1階の集会部門を解答No.2の右下のようにするか
- はたまたL字型で進めるのか
この時点ではゾーニング・動線の関係がわかればいいので深く検討しても時間の無駄
スパン検討・コマプランで少し深く検討しましょう。
それを踏まえて図書館部門を配置。
これで1階から3階まで完成。
全体的にゾーンの位置関係・動線がざっくり掴めたかと思います。
もし皆さんそんなことできるかよって思った方は、ノートに図と同じような感じで写してください。