おはようございます、こんにちは、ごんばんわノロアリです。
問題2−1、2に引き続き基準階タイプの問題やっていきます。
その前に
最初のミッションは
1. 基準階部をどれだけコンパクトにまとめるか
2.基準階部をどれだけ早くまとめるか
の2点です。

しつこいと思いますが、何度も伝えます。
重要ですから。
基準階タイプにおいてこの2点ができなければ不合格の確率がかなり高まります。
何故か?
1.コンパクトに納めることが出来なければ
面積オーバー
となります。
2.早くまとめれなければ
エスキス時間切長期化
となります。
前者は即不合格
後者は作図時間のことを考えるとミスを多くするもしくは未完のリスクを負うことになります。
もう一年学習する羽目になります。
最初のミッションをクリアできるような基準階タイプについての問題を作りました。
皆さんぜひ挑戦してみてください。
問題2-3
用途は研修施設です。
面積オーバーを回避するため、よりコンパクトにまとめてください。
よりコンパクトで単純なプランは
I型タイプ
基準階のみのプラン完成すればOKです。
また目安時間10分は意識してください。
最初にも言いましたが、どれだけ早くまとめることができるかが勝負になります。
基準階は早くまとめることができたらかなり優位になります。
作図時間の確保ができるからです。
解答2-3
解説2-3
概要
改めて用途は研修施設です。
研修施設の確認
住むわけではない=一時的な滞在
なので北面採光があってもOKです。(※今回は方位示していません)
ホテルのように知らない人ではなく、ある程度知っている人たちが利用する
なので基準階部分にも談話スペースなどの共用のスペースがあります。
それを踏まえて
1.要求室の整理
まずは1フロアに何室必要かを整理します。
研修室Aは間口が3.5m以上、面積が25m2/室で10室必要です。
研修室Bは間口が4.0m以上、面積が30m2/室で2室必要です。
そして、読み落としがちな車椅子使用者専用室が1室必要であること。
室内レイアウトが異なるので要注意
談話スペースは、15人程度が利用します。
面積の目安は2.0〜3.0人/m2
15×2.0〜3.0人/m2=30〜45m2程度必要です。
残り必要なのは
リネン室、利用者コア、管理コア
そして廊下
共用スペースがあるので共用便所があればいいと思います。
多機能便所を男女1つずつ設けるようにしましょう。
以上が基準階に必要なものです。
2.とりあえず並べる
基本I型のプランで進めます。
中廊下型で両面居室となる型です。
- 一番コンパクトで単純
- 採光が取れる
- 作図時間も少なくて済む
と言った理由からです。
先程整理した室数を端から単純に並べます。
まず面積が25m2の倍数である研修室Aの10室を並べます。
続いて、廊下をまっすぐ
30m2の倍数である研修室Bを廊下を挟んで逆側へ2室並べます。
談話スペースは広さが不確定なので
コアを先に並べてみます。
残り、談話スペースを30m2の倍数の方に、リネン室を25m2の倍数の方へそれぞれ並べます。
正直最後の2つはよくわからなかったので本当に適当に並べてみました。
これで全てが並びました。
室の配置は今のところ変ですが入れ替えでなんとかなるので続いてスパンを出していきます。
3.スパン出し
スパンを出す上で1番のヒントは
要求室の面積
間口寸法
両方とも揃っています。
最初は研修室Aから
X方向1部屋につき間口3.5m必要です。
ここでスパンを区切るとあまりにも柱が多くなり不経済な建物となるので、その倍の7mスパンとします。
Y方向のスパンを出します。研修室Aの部屋面積は25m2です。
25m2から間口3.5mを割ると7mとなります。
ということで今回の研修室Aに適しているグリッドは7×7
リネン室部分はあまりができそう。なので並び替えの時に注意しましょう。
続いて、廊下の反対側の部屋のY方向を求めましょう。
研修室Bは間口7mあるので30m2/7m≒4.3程度切り上げて4.0m or 4.5m
コンパクトにいくなら4.0m
コアも4.0mあれば入ります。
残りは廊下幅
廊下幅で気をつけたいことは両面居室となっているため、
有効幅が1.6m
柱型の部分1番不利
であることを考慮して検討する
壁厚、柱幅、柱仕上げなどを有効幅に足すと約2.1m➡️2.5m
4.0+2.5で6.5mスパン
切り上げて7mスパン
今回はX、Y方向共に7mスパンとなりました。
4.並び替え
最後に並び替え
その他の設計条件があるか、低層階に求められている留意事項や要求室はわからないためこの条件だけで並び替えします。
並び替えの時に注意すること
コアをバランス良く配置
避難できるように配慮
利用者コアを中央あたりに配置
動線をなるべく均等にするため
利用者コア付近に車椅子使用者用の室数配置
バリアフリーに配慮
談話スペース、やや広めですが1コマ分とします。
そのスペースの中に便所を設けてあげましょう。
おそらく30m2以上は確保できると思います。
位置は利用者コア付近に設けましょう。
共用部分は動線が一番短くなるするのが基本ですから。
リネン室は管理コア付近に設置します。
最後に各要求室に対してバルコニーをつけて終了。
これで完成です。
まとめ
まず基準階タイプを進める上で最初のミッションは
1. 基準階部をどれだけコンパクトにまとめるか
2.基準階部のどれだけ早くまとめるか
の2点です。
問題2-3も、主に最初のミッションの基準階についてまとめた問題を出題しました。
同じ構成なのに、スパンが違うことによる→面積オーバー
基準階を完璧にまとめることによる→エスキス時間の長期化
室数を間違えによる→手戻りの作業の防止
これらをまずは防ぎたいです。
低層階とのつながりはこれができた上でのお話になります。
ここでまず特訓してもらって再度、基準階の課題に取り組んで下さい。
解答より大事なのは
解答への導き方です。
役にたったよって方は受験者仲間にこのブログの存在を教えていただければ幸いです。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。