令和元年度10.13版本試験

建築士製図

この問題のポイントは先日twitterで呟いた通り

  • 建ぺい率
  • アプローチ
  • ゾーニング
  • グリッド
  • 全体的に課題文の読みにくさ
  • 計画の要点

の6項目だと思います。

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建ぺい率

60%と厳しい数値であることに加え、敷地面積が狭くワンフロアの面積が非常にコンパクト。
建物の規模にしては大きなボリュームの部屋が多いこと。
平面プランがかなり難しいのかなと感じる課題です。
しかし、幸いにも建物規模が小さいため作図時間は3000m2規模のものと比べると早く描ける課題とも言えるのでエスキス少し長めで作図を短めにといった作戦を立てることができる。

アプローチ

・基本に忠実に、道路から利用者、管理アプローチをとる。

理由は
両方とも駐車場がある。
公園からの行き来は自由だが公園がどんな状態なのか不明。
利用者に関しては視認性が必要。
管理も道路からアクセスするのが自然なのと本館の管理ゾーンが真反対にあるため。
サブで公園側や本館側に出入り口を設けて一体的な利用を促したり、その他の提案ができるはず。

・精神的攻撃

管理ゾーンに関しては、受験者の精神的部分を攻めてきたと感じました。
公園への眺望に配慮しつつ、本館への動線を適切に計画とあり管理の位置どっちがえーんですか?になります。特に学科からの方はなんか矛盾してるとなり、ここであれこれパターンを出すことで自滅していきます。

ではどう考えていくか。
公園側に管理を配置することで本館側との動線は確保が楽になりますが、眺望が難しくなります。
逆に本館側に管理を配置することで公園の眺望が取り込みやすくなりますが、本館側からの動線が難しくなります。
以上踏まえて、本館との動線を確保するのは地上階なのでとりあえず公園側に管理を配置。公園の眺望は南側でとれるのでカフェを南側へ配置。

ゾーニング

ぱっと見、展示関連にアトリエ関連に共用部門とすぐにゾーニング分けが出来るっぽく書いてあったので、アプローチ同様基本に忠実にフロアゾーニングしてみる。すると展示関連だけやたらとボリュームが大きくなることがわかる。ここで基本を崩す作業が発生します。
どう分けていくか?
要求室の特記事項をよく読むと
展示関連では、多目的展示室は、展示のほか講演にも利用するとあるので他の展示室とは少し属性が違うことがわかる。
アトリエ関連では、体験講座等で利用する部分と創作活動で利用する部分(準備室がヒントにもなる)で属性が違うことがわかる。
その他の条件、面積バランスを考慮し、今回はアトリエ関連を3階にまとめて多目的展示室を1階に配置する。
メリット
アトリエのように目的の決まった部屋をまとめて配置→わかりやすい。
多目的展示室→多くの人が利用しやすい。動線短くなる。
などをうまく伝達や記述で書ければOK

グリッド

グリッドは要求室の面積が40の倍数と50の倍数もしくは60の倍数(展示室の前室、倉庫込み)と50の倍数であることと建ぺい率を考慮し900m2前後で考えていく必要があるので難しい。

屋上庭園、多目的展示室、創作アトリエのように大きな空間を手がかりに考えていく。
まずは多目的展示室の200m2以上なので4コマ分
あるいは前室、倉庫、空調機械室ひっくるめると250m2ぐらいになるので6コマ分
屋上庭園は10m四方が入るかつ150m2以上なので4コマ分
創作アトリエも150m2以上なので4コマ分

これをざっくりした平面プランに当てはめてみれば決まってくる。

全体的に課題文の読みとりにくさ

特に今年の課題文では屋上庭園の部分、要求室部分が読みにくく構成されていた。読みにくい場合は”端的に言えばこうだ”と整理していく必要がある。
twitterでも紹介したように、自分の言葉で課題文と会話しているように読んでいくことで整理がしやすくなる。

計画の要点

イメージ図を必ず記入すること。
公園の眺望と日射抑制の手法がlow-eガラスのこと書けないこと。
文章量が多め。
なので少々難しいなあと感じた人が多かったのではないでしょうか?
特にイメージ図のある設問はエスキスの段階でかなり詳細に考えておかないとなかなか文章に出来ないものだった。過去の問題は後から考えて付け加えても最初から考えてましたよと出来るものも含まれてましたが今年の問題はそれが通用しない設問になってたように感じた。

まとめ

・本試験は絶対に簡単ではない

簡単と思ったらほぼ間違えなく読み取りができてないです。勝手に条件を甘くしてエスキスを進めて作図が終わってチェック時に気がつくか、試験終了後に仲間たちと話してて気がつくかのどちらかです。

・難しい問題ならまず基本

わからない時は基本に忠実に攻めるべきです。それで行き詰まった時ぐちゃぐちゃにするのではなく、課題文をヒントに基本を崩すといいと思います。

・タイムマネジメント

今年の課題は建物の規模が小さいこと。
要求図書内に時間のかかる表現が少ないこと。
以上の理由により作図時間が少なくなる傾向があるため、エスキスや記述に時間がかけれる。それを開始5分ぐらいで見極めれたらいいと思います。

・諦め

全てが上手くいかないのでどこかで諦めることは必要です。諦める練習も必要です。諦めていい部分とそうでない部分があるからです。
今回で言うと屋上庭園を100m2ぐらいにしちゃうとまずダメでしょう。

・最後に

試験は独特な雰囲気です。いかにいつも通りに出来るかが勝負です。
いつも通りに出来る人が勝ちます。
いつも通り出来るには、普段から本番だと思って課題をやるに尽きます。