模試課題です。かなり勉強になる課題だと思いましたのでポイント別に解説します。
ポイント
- アプローチ
- ゾーニング
- 屋上庭園
- 屋外創作広場
- 吹抜け
- 法規関連
の6項目です。
アプローチ
まずはじっくりと敷地図と敷地条件を見ましょう。方位、周辺環境はどうなっているのかを見ていきましょう。
最初は敷地図に条件を書く。
次に人の流れをプロット。
最後に利用者、管理アプローチを計画。
利用者アプローチ
利用者アプローチは条件にもあるように駐車場は公共の駐車場を利用するとあるので車で来館する人の人の動きが見えてきます。では歩いてやってくる人はどうか?市役所があることから公共交通機関整っていると考えられるので大通り沿いを歩いてやってくると考えていいと思います。
管理アプローチ
本館のサービスヤード、管理駐車場の位置と条件によりほぼ決定。
ここに利用者のアプローチを避けることで利用者と管理者の動線交錯は自動的に分離することができます。
ゾーニング
部門がない
部門がない時は、自分で設計条件・要求室等の条件から決めていきます。
利用者と管理ゾーン
明快なゾーニング分けがないのでとりあえず利用ゾーンと管理ゾーンに分けます。アプローチで自動的に分離出来たので大雑把に配置は出来ますね。
利用者ゾーン内のグループ分け
利用者の中でどう分けていくか?というのがこの課題のポイントだと思います。
こういう場合は自分で設定します。でもデタラメな分け方はNG。
根拠があればいいと思います。
グループ分け
ワークショップグループ
学習グループ
ギャラリーグループ
共用グループ
の4つに分類
このグループを元に平面、断面構成を組み立てていきます。
屋上庭園
約400m2
日当たり
レストランと一体的利用
階指定はなし。
といった条件。400m2であるということは空間構成を壊す要因の1つ。
コア位置の確保をしつつ、400m2の屋上庭園庭園を確保するには、屋上庭園を除いた建物形状を整形にまとめることができるかが勝負です。
建物形状を整形に残す理由はコア配置を楽にし、各要求室をうまく配置することができるからです。
屋上庭園を横に配置案
建物形状も横長に残す。
屋上庭園を縦に配置案
建物形状が正方形に近い形で残す。
H30年の本試験みたいなイメージです。
屋外創作広場
地上
ワークショップグループとの一体的利用
7m円の指定
ワークショップ利用者が使うこと、本館側のトラックヤード、管理駐車場があることから北西、南西側のどちらかで考えられるのではないでしょうか。
北西案であれば
管理○
日当たり×
安全性○
南西案であれば
管理△
日当たり○
安全性△
視認性○
吹抜け
この課題の吹抜けは教室とギャラリーAがダメという条件なので、要求室内でも大丈夫ということになります。いつもいつもホール内にないとダメとは限りません。
平面プラン、断面構成上簡単な場所でいいと思います。仮に設定するとすれば、
ホール、図書室、共用グループのどれかで設定すれば良いかと思います。
法規関連
容積率の算定
指定容積率は200%
道路幅員による容積は6mx0.4×100%=240%
よって200%となる。
仮に200%だと3600m2まで可能。
次に要求室もろもろ足して廊下係数をかけると2450〜2960ぐらいが妥当。
要求室に対して3600m2でいくと無駄なホール、廊下だらけのダボダボな建物となるので2800m2(仮)ぐらいを目指す。
道路高さ制限
この敷地条件で最も気にしないといけないのは高さ。
前面道路が6mと狭く、住居系の用途地域であるから、斜線にひっかかりやすい条件となってます。
道路斜線を交わすには
セットバックする
屋上庭園を道路側に配置
階高を抑える
の3つが考えれます。
この手法をうまく利用し、空間構成を壊されないようにしましょう。
二方向避難
平面プランを上手くしないと気がつかないうちに引っかかる項目。
しかし、コアの位置と扉の付け方等々で二方向避難と重複距離、歩行距離は回避できるはず。
まとめ
基本的な空間構成を学べるいい課題であると思います。
屋上庭園の配置別にプランするとかなり得るものは大きいと思います。
例えば2階にした案、3階にした案。
そして横に配置、縦に配置。
どのプランが楽なのか、難しいのか。
それぞれ難しいポイントはどこなのかをまとめるだけでもかなり実力がつくと思います。